【滋賀県】霊仙山 山行レポ~落合駐車場発着~

登山

こんにちは、ぽにこです。

今回は滋賀県随一のカルストの山、霊仙山の山行についてご紹介いたします。

霊仙山は、伊吹山の南側に位置しており、鈴鹿山系に近いため「霊仙山、鈴鹿山系」として、まとめられることもあります。実際、御池岳なんかは、距離的にかなり近いですね。

でも鈴鹿山系ではないし、鈴鹿の山々のように縦走に組み込むのは難しいので、やはり違う山だと、私は思います。

そんな霊仙山は、関西のほかの山では見られない1000m級とは思えないカルストを持った特別感あふれる山です。意図せず、丁度良く福寿草の時期に行けたので、きれいな福寿草を見ることができました。では山行レポに移りましょう。

ヤマレコURL:https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3061663.html

記録ID:3061663

霊仙山へは基本車でのアクセスになります。いろいろな登山コースがあるので、一概には言えませんが、霊仙山自体が山奥にあるので、バスがあっても非常に本数は乏しいと思います。

私たちは今畑登山口から登るコースを予定していたため、落合駐車場を目指しました。

4月の土曜日、到着時刻7:30で、駐車場はほぼ満員!一歩違いで路駐になるところでした。

落合駐車場は、周遊コースがとりやすい出発点です。霊仙山の北側から登るルートと、南側から登るルート、どちらでもカルストの広大な景色を見ながら歩くことができるのですが、おススメは南側からのルートです。

北側からだと、景色の乏しい谷をひたすら、だらだらと登っていかなくてはなりません。南側からだと、はじめの急登を越えると、後は背中に広大な景色を見ながら、霊仙山で有名な、カルスト稜線へのガレ場登りができます。見た目はゴツイですが、実際斜面に入ると怖くはありません。しかも、急な斜面は登るより降るほうが怖いのではないかと、私は思います。なので、周遊ルートで急登か急降になるというなら、迷いなく急登を選びます。疲れた足での急降は滑りそうで怖いのです。

さて、落合駐車場にどうにか車を停めて、今畑登山口から山に入ります。本当に「山に入る」という表現がぴったりな登山口です。

目印が立っていますが、信用して大丈夫か不安になりました。丁度タイミングよく、ほかのソロ登山の方がいらしたので、安心して入りましたが、細くて急な山道が延びているので不安になるのもしょうがないです。

しばらくは高度を稼ぐ、細い山道です。人が歩く道は落ち葉がなく、わかりやすくルートになっていました。

山道を登ると今畑集落跡に出ます。急に人工物が出てくるので、おおぅとなりますが、今は無人のようですね。集落の真ん中を突っ切って、さらに登っていきます。

集落を抜けると、尾根へ出るための急登が続き、その先にはなんとも面白い尾根が続いていました。きれいに整備されたその尾根は、右手の針葉樹と左手の広葉樹で、なんともきれいに植生が分かれているのです。これは面白い、テンションが上がります。有名なのか、写真を撮っている先行者が3組ほどいました。

さらに次の尾根へ出るための斜面急登を踏ん張ると、霊仙山が目視できる笹峠の手前です。

笹峠は風通しの良い林道のようになっており、迷いどころはありません。でも、冬期登山だとこのあたりも、今まで登ってきた斜面や尾根もすべて雪に覆いつくされると思うと、冬期は難易度の高い山だといわれるのもわかる気がします。

ぽにこはまだ、雪山登山を経験していません。冬の金剛山に行ったとき、アイゼンを一応持っていきましたが、雪のちらつきさえもない気温の高い小雨だったので使いませんでした。

いきなりアルプスの雪山は恐ろしいので、関西でチャレンジしてみたいと思っていますが、例年関西の冬期登山でも遭難者が出ているので、周囲からお許しが出ません、、、。でもいつかは行きたいと思っています。

さて、斜度の無い穏やかな笹峠を足休めに歩くと、いきなり目前に霊仙山の山頂エリアに向かう、急な岩場の斜面が出現しました。

初めこそ草木が生えていたものの、少し登るとカルストを作る岩オンリーの斜面になりました。

中々の斜度で、日光を遮るものはありません。風も通り放題です。後続を待ってお菓子休憩をとり、眼下を見渡すと、なんともきれいな山々と滋賀県の平野が琵琶湖まで広がっていました。本当にきれいな山日和です。霊仙山も、伊吹山ほどではありませんが、独立している山なので遮るものがなく、非常に景色がきれいな山ですね。

この岩場登り、想像の3倍の距離がありました。下から見えるよりずっと上まであるんです。まだあるんかい、という絶望感と、さらに高度を上げて壮大になる背景への感動と、さらに開けていく目の前の景色への期待を、幾度となく繰り返しながら登っていきました。

山頂間近になった時、左手側からなんとも大量の鹿群れが現れ、右手側へ横切っていきました。30頭以上いたと思いますが、すごい勢いで、軽やかに岩場をかけていく鹿の群れは、見慣れた奈良の鹿とは違う、野性味にあふれた姿でした。

鹿の大軍を見送り、もうひと踏ん張り、ふた踏ん張りすると、出ました稜線。右側の斜面は木が少なく開けていて、下の方までよく見えます。

トンビも下に見えます。目の前に広がるカルストの広大な稜線に感動しました。きれいだねぇ、すごいねぇを繰り返しながら稜線を歩きます。

右手側は斜面ですが、左手側は木が生えており、展望はありません。歩行ルートが尾根の少し右側に取られています。その左側の茂みに向かって、何やらカメラを向けたり、うれしそうに話す人々がいました。何がそんなにいいものがあるのか聞いてみると、それが福寿草でした。

黄色くて小さなかわいらしい花は、よく見るとそこら中に沢山咲いており、さらによく見ると、大きな立派なカメラを持った登山者がちらほらいたので、花に疎いながらも、この福寿草とやらは貴重なんだなと、何となく察しました。

しばらく進むと左側も大きく開けます。霊仙山は火山だったとはあまり聞かないのですが、まるで火口かのようなくぼみが広がっていました。

しかしそれは岩肌ではなく、背の低い草木で覆われた、きれいな草原のようでした。水が通る場所なのか、けもの道なのか、細い溝のようなものが多数見えます。関西の1000mちょっとの山には到底見えない、圧巻の景色でした。

さて、そこから霊仙山の最高点を目指します。気持ちの良いザレ場ですが、ザレ場なので気を抜くと足首をひねりそうです。あくまで注意しながら、こういう時こそ、本当にソールの厚いトレッキングシューズって素晴らしいなぁと思いました。

霊仙山の最高点につくと、伊吹山がきれいに見えました。さらに奥に見えるのは白山の様です。

真っ白で、遠いからこそ、その大きさが引き立って魅力的な美しさとなっていました。稜線に出て、北側に行くに従い風が強くなっていきました。4月の初めの山頂はまだ風が冷たく、全員しっかりウインドブレーカーを着込みます。

霊仙山のピーク、経塚山をへて、お昼ごはんのために避難小屋へ向かいます。

この両ピークも、大変見晴らしがよく、いつまでも見ていられるような景色の気持ち良いピークでした。どれだけきれいな景色でも、お腹の虫にはかないません。

いそいそと避難小屋に向かい、風のあたらない小屋の東側に座りました。小屋の中もチェックしましたが、なかなかに埃っぽかったので諦めましたね。

さて、今回の山飯は、煮込みうどんです。ヒガシマルのうどんスープ、ジップロックに入った一度火を通した豚と野菜、その豚と野菜をゆでたお湯と、うどんと卵、そして七味。

3人分だったので、小鍋がかなり満員御礼になり、あふれんばかりの煮込みうどんになりました。まぁしょうがない(笑)。

その量なので、アツアツになったのは半分ほど食べてからだったのですが、風で冷え切った体には、とても美味しく浸み込みました。いやぁヒガシマル様様ですね、、、。

小屋周辺にも容赦なく風が舞います。ほかの登山者も個社周辺で休憩をと思っていたようですが、小屋の陰に入れなかった方は、火が風で舞うので苦労してるようでした。お昼ご飯で内側からしっかり温まり、エネルギーチャージを終えたぽにこ一行は帰路につきます。

南西、南東から歩いてきた霊仙山を、ぐるっと周り、北西から谷伝いに降りていきます。難しい箇所は無く、景色も特段いいわけではないので、本当に下山向けのルートだなと思いました。クールダウンをしながら緩やかに高度を下げていき、停めた駐車場の奥からの出現となり、ゴールに到着しました。

降りてくるともうびっくり、停められる限界を越えんばかりの車が停まっていました。ギリギリ出れるか出れないか、出口をふさぎかねない停め方をせざる得ない車がいたので、少し待ってもらって入れ替わりで脱出し、長浜市にある極楽湯で汗を流して帰りました。

関西でこの広大なカルストが見られるのは、本当に珍しいと思います。難しい山ではないので、いろんな人に登ってもらい、感動してもらえたらなと思いました。

では、今回のレポはこの辺で。

ありがとうございました。

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