【九州】一人登山旅 九重山編(後編) 

登山

こんにちは、ぽにこです。

それでは九州山行韓国岳編に続き、九重山編をお送りしようと思います。

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記録ID:2381816

結局、韓国岳に翌日は調整日にして、阿蘇山でゆっくりしていました。そこで友人A夫妻と合流し、翌朝早朝に九重山の登山口へ向かいました。

牧ノ戸峠レストハウスに到着したのは朝6時くらいだと思います。

結構早めの時間についたつもりですが、世間は早かった!もうすでに駐車場は満車。驚きつつも、右に倣えで近くの第2駐車場にタッチの差で駐車できました。

もう15分おそかっらたヘアピンカーブを降りなければいけなかったろうに、、、。

ハイカーの朝を舐めてはいけませんね。

やはりシーズン真っ盛り、仮設のお手洗いが設けられていましたが、入れ代わり立ち代わり列ができていました。おそらくハイカーだけではないのでしょう。ライダーも方も多くみられました。

久住山と九重山、表記としてどう使い分ければいいのでしょう。どうやら、このあたりの火山群全体を表す場合は「九重山・九重連山」、その中の主峰の山を「久住山」と呼ぶそうです。ひらがなで「くじゅう山」と表記することもあるんだとか。ちなみに最高峰の「中岳」は久住山のピークではなく、別のピークになります。

さて、牧ノ戸登山口から登り始めたわけですが、なんともなんともこの山は初っ端が一番しんどかったです。舗装されたなんとも急な坂道の直線をひたすら登ります。ウグイスののど自慢大会を採点するくらいしか、ほかに気を紛らわすこともなく、展望のない肉体的にも精神的にもしんどい道でした。

その坂道も第一展望所までかなと思いきや、次の沓掛山までは津市の道のだらだら上り坂が待っていました。サラサラの砂でだらだら登りは足にきますね。しかし、先ほどまでの舗装された道と違って道幅が広いので、人を抜かすのも気兼ねなく進めるのはよかったです。このあたりから大きな木がなくなり、高くても頭ほどまでの木か、ハイマツやミヤマキリシマなどが目立つようになりました。

朝一は少しもやがかかっていましたが、時間がたつにつれ晴れ、ものすごい快晴になりました。これは景色が期待できるぞと、ザレ場にへばる人々を横目にうれしくなっていました。

今回はしっぽが生えた周遊コースだったので、星生山は往路にも復路にも通ります。平地を歩くコースが並走しているので、往路か復路で登ろうと思っていましたが、同行者を見る限り、復路で「あの険しい岩場の山に寄って行こう」と指さしても無言の拒絶を受けそうだったので先に行っておこうと思った次第です。(上の写真の、左手側岩場をよじ登っていく星生山です。)

扇ヶ鼻分岐にて、周りが穏やかな西千里ヶ浜へ進んでいく中、星生山方面へ舵を取りました。

さてこの星生山、結論から言って往路に選んで大正解でした。登り始めるとすぐの出現したのが岩場のよじ登りエリア。草木の茂る結構な岩場をよじ登っていきました。何ちゅールートだと思いながらひぃひぃと尾根にたどり着くと、一気に風の抜ける気持ちの良い尾根が広がります。

草木の差が低いのでとても良い展望で、気持ちの良い尾根歩きを楽しめただけでも登る価値がありましたが、星生山の本気はこんなものじゃありませんでした。

尾根の真ん中あたり、星生山のピークにつくと、そこには左側に広がるなんとも雄大な火口が崖の先にあったのです。絶賛活動中とでも言ってそうな、真っ白い煙と風に乗って漂う硫黄臭、そして硫黄と灰化と火山岩の混ざった色の岩肌。今までの疲れが報われる、下からは決して見えない大きな景色が広がっていました。

その景色を眺めからが歩く尾根歩きは本当に何度「すごいねぇ」といっても足りないほど、いくら見ても足りないほどの景色でしたね。

尾根道からガレ場を降りて西千里ヶ浜との合流地点、久住避難小屋に到着です。山と山の谷間になっていますが広々としていて、沢山の方が休憩されていました。宿泊&周遊コースによってはここにデポして回れるのかな、と思いましたがわれらは置いていく荷物などないので、そのまま次のピークに向けて歩き始めるのみでした。

次の目的地は久住山です。久住の分かれで名の通り、久住山に向けて分岐を進みます。この久住山が、またなんともしんどいガレ場の登りでした。

前方に見えているがゆえに余計にしんどい、ジグザグの歩きにくいガレ場を無心で登ります。「しんどいねぇ登らせますなぁ」と10回くらい思ったところで、ガレていた石が岩に変わり、大展望の山頂につきました。

360度の展望、天気も良く異常なくらいにきれいな景色です。今登ってきたところ、先ほどまでいたところ、これから向かうところ、ずっと奥にひろがる千差万別な景色。おそらく、達成感で感動5割増しにはなっていたでしょうが、それにしても大きな感動でした。

星生山から感動しっぱなしですが、この後もピークのたびに感動します。ピークでなくとも感動します。

久住山の後もどんどん行きます。稲星山へ向かうにはなかなかに時間が心配だったので、神明水のあたりの分岐で北上し、池ノ小屋を通り、中岳を目指しました。池ノ小屋まで来ると、遠目にですが御池が見えました。真っ青な空が映えて濁りの無いとてもきれいな真っ青な池です。早く御池を間近で見たいと思いながらも、目の前に構える中岳を目指します。

中岳ピークへは、確実に足へのダメージがマシマシになる大き目の石が顔を出す土の斜面でした。黙々とすべてのエネルギーを足に集中させて登ります。日差しは暑く、足はしんどく肺も痛い、攻めるねぇこの山は、、、とひぃひぃふぅふぅ、たどり着いた瞬間にまたさっきの達成感と、圧巻の景色が待っていました。足も腰も、痛くないはずないのに、この瞬間だけは本当に疲れが吹き飛びます。

九州の最高峰に名にふさわしい、久住山からとはまた少し違う雄大な景色でした。中岳の次は天狗ヶ城です。先ほど登ってきた中岳ピークへの尾根道を引き返し、見るからに急登が待つ天狗ヶ城へ進みます。

だらだら登りから最後の〆の急登を耐え抜き、天狗ヶ城のピークに立ちました。やはりここも360度の絶景です。

そして中岳に引き続き、真っ青な御池が眼下に見えます。ここに来るまでにもう貯蓄していたエネルギーは空っぽだったので、景色を堪能後は素早く降りて御池に向かいました。

お昼ご飯を食べるなら、山頂でなく絶対に御池の淵がいいと思っていて、頭が完全に「御池=ご飯」と判断していたのでしょう。エサを待ち望んでいた体が、本能が自然とピッチを上げていきます。

近くで見るとよりきれいな湖畔で、平らなところを選んで陣取り、仕込んできたホットサンドを火にかけます。

今回用意したのは2種類です。「月見つくね、青ネギ、卵、チーズ」「地鶏の炭火焼き、キャベツ、チーズ(多)」見た目はいまいちでも、味は間違いありませんでした(笑)。静かな湖畔でアツアツのホットサンドは気持ち的にも量的にも、ものすごく幸せになります。

空っぽだったエネルギーをチャージして、久住の分かれへ戻り、往路で登った星生山を眺めながら西千里ヶ浜ヘ向かいました。こう書くと一瞬ですが、実は避難小屋から西千里ヶ浜へ抜ける峠越えが、物凄く堪えました!疲労度120%の足に容赦なく歩きにくいザレ場の石が絡みつき、斜面が歩みを拒みます。

ここにきてまだ登らせるかい、と足からの苦情の嵐に耐えながら超えたわけです。西千里ヶ浜の平地が、足になんと優しいこと、、、。つかの間の安らぎで足を労り、下りに入るとスピードアップです。

前も述べましたが、ぽにこは下りが早いらしいのです。きっと膝や足首にはあまりよくないのだと思いますが、重力に対抗して下りで踏ん張ると、すごくしんどくなってきます。なので、踏み出した足に下りの衝撃がかかりきる前に次のステップへ進めることで、はたから見ると軽やかに、本人は重力への抵抗が減るので楽に進めます。感覚でいうと、つまずいたときにとっさに足が出る感覚の連続というか、「ズンッ、ズンッ、ズンッ」と着地するとしんどいので「トントントントン」と細かく着地して落ちていく感じです。多分何言ってるかわかる方は少ないと思います。自分でも「何言ってんだ」と思います(笑)。

そんな降り方をしているので、当然最初に待っていた舗装された急登は、怖いくらいのスピード感で駆け降りました。もちろんほかの登山者には配慮していましたし、たまに止まってスピードを落とし、なおかつ後続が来るのを待っていました。

もちろん足へのダメージは来ています。もうバンビです。膝が笑うのをごまかしながら降っています。

そんなこんなで無事に登山口まで戻ってきました。汗が噴き出す体の熱を、下山後のソフトクリームで冷やして、さすが九州、山ほどある日帰り温泉で汗を流しました。

そんなこんなで2山目の山行も終了しました。長くなりましたが、この辺で終了です。ありがとうございました。

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